7日、火曜。


午前。いまさらの書類仕事少々。

午後。ネッド・ブロック二日目。"Consciousness and Accessiblity"。

今日も具体例がたくさん。

脳の特定部位に損傷を受けた患者について、目のまえの対象の存在が視覚的情報としては受け取られている(脳内のある場所が損傷のない脳の持ち主の場合と同じ興奮状態を示す)にもかかわらず、本人にはその対象が「みえていない」というようなケースとか、いわゆるchange blindnessのいろいろなバージョンの紹介とか。

"phenomenology"としては成立しているもののcognitive accessが確保されていないようなケースの分析から、それぞれの機能を担当する脳部位は別々の場所にわかれている(At least some phenomenology is distinct from cognitive access)と考えるのがよいのではないか、という認知科学者にむけたメッセージが暫定的な結論として提示される。

純粋な哲学の問題としても、マクダウエルが引っかかっているsheer receptivityの問題とか非概念的知覚内容の問題とか、使いかたによっては面白い話のネタ元ぐらいにはなるのかもしれない。

当分のあいだ、自分でやろうとは思わないけれど。