16日、木曜。

午後。Noeセミナー。グッドマンの芸術論から、真作と贋作の区別を論じるところの検討。Alva自身の新しい立場を展開するというよりは、グッドマンの議論を調べながら面白い話が引き出せないかみんなで考えてみよう、というような雰囲気。

もう一人、Alex Nagelという人が取り上げられていたのだが、勉強不足で名前すら知らなかった。

ついでに、ミケランジェロは英語では「マイケランジェロ」と読むことをはじめて知る。

授業後。「小さいころ、『ミケランジェロ』のことを「ミラケンジェロ」だとばかり思い込んでいたけれど、英語だったら間違いようがないね」というような話をしていたら、「じぶんは『ドン・ジョバンニ』ではなく『ジョン・ドバンニ』だとばかり思い込んでいた」というやつがいた。

そうすると、横で話を聞いていたもう一人が、「関係ないけど、じぶんは『トルコ行進曲』がベートーベンじゃなくてモーツアルトの曲だとばかり思い込んでいた」といいながら割り込んでくる。

「え、モーツアルトの曲じゃないの?」と聞き返すと、音楽に詳しい最後の一人が、「二人とも同じような曲を書いていて、『パカパカパン♪/パカパカパン♪』のほうがモーツアルトで『タラタッタ♪/タラタッタ♪』のほうがベートーベンだよ」と教えてくれて一件落着。

・・・どうでもいい話なんですが。

夕方。久しぶりに、変則日程で木曜午後に移ってきたSocial Ontologyに参加。Searleの「権力」論バージョンアップ版。

前のバージョンとどう変わったのかがいまいちわからんぞ。

面白かったのは、サールがフーコーに、「どうしてあなたの書くものはこうわかりにくいんだ」とつめよったら、「あなたのようにクリアな書き方をしたら、フランスでは冗談でもいっているのではないかとしか受け取ってもらえないからだ」といわれた、と(苦々しそうに)サールが思い出話を語っていたところ。