18日、土曜。

朝。サンフランシスコまで。「対岸の乾燥っぷりはなんなんだ」というくらい霧だらけで気温が低い。

ぶるぶる。

午後。ごろごろしながらもらってきた日系新聞を読む。

「日本人4人がノーベル賞を受賞」という記事が大々的に報道されているのだが、なんだかちょっと違和感を感じる。

南部陽一郎にしろ、科学賞をとった下村なんとかさん(名前も知らなかった)にしろ、どちらかというと「日本人が受賞した」というよりは「アメリカの大学の研究者が受賞した」という側面のほうが事実としては重いんじゃないか、という気がするんだが。

「湯川/朝永の受賞が敗戦に打ちひしがれた国民を勇気づけた」という時代ではもはやないわけで、「ニッポン科学の底力」がどうのこうのをいうのなら、「日本の研究機関に在籍する日本国籍をもたない研究者」がノーベル賞を受賞していない、という事実のほうを重く受け止めるべきじゃないんだろうか。

というか、そもそも、日本在住の外国人研究者がノーベル賞を受賞する、というようなケースってこれまでにあったんだろうか?