24日、木曜。

晴れ。寒い。

午前。某所にて人前で話す。こんなもんだろう。

夕方。Philosophy colloquium。スピーカーはハーバードのPhD取得予定者。

Formula of Humanityについて、Korsgaard, O'neill路線のconsent modelはとらず、法論なんかの「外的自由」に関する議論を土台においたうえでその内容を解釈するようにしよう、という提案。

いわゆる「優等生」の論文で、よく勉強してあるし議論もしっかりしているとは思うけれど、ぐいっと引き込まれるところというか、「おいお前、面白いからもっとなんかしゃべってくれ」というところがなくて退屈。

日本で言うと、○○君の発表を聞いてるような感じだな。(もっとも、周りの人が評価するのはこういうタイプの研究なんだろうけれど。)

懇親会。院生レベルの人がコロキアムで話すのもめずらしな、と思っていたら、今日の発表はいわゆる"Job Talk"としての役割を果たしているんだそうな。

要するに、年末のAPAのミーティングで面接があって、そこで選ばれた人が二次選考会というかたちでPublic Talkをやりにきているらしい。

予定では、合計七人ほどがコロキアムでしゃべることになっていて、その中から来年度採用のファカルティを選ぶことになっているんだとか。

どうりで、正規のメンバーが熱心に質問してるわけだ。

聞いてみると、今日のスピーカーのJPさんも、Berkeley, NYU, Chicagoあたりで話す予定になっていて、その中から(うまくいけば)最初の就職先が決まる、という仕組みになっているらしい。

面白かったのは、今年の"Job Market"で売れ筋になっている面子というのはある程度固定されているらしく、いわゆるTop UniversityのJob Talkに登場するのは同じような人たちばかりなんだとか。

優秀な人っていうのは、こうやって外堀が固められていくんだろうな。

他人ごとじゃないはずなんだが、他人ごとにしか聞こえない自分がなんだか悲しい。

はあ。

まあ、わたしはわたしの道を行くしかないわけで。。。