30日、水曜。

朝。晴れたはれた。快晴だ!

午前。ソーシャル・オントロジー。スピーカーはサール。

deonticなinstitutionの成立には言語が必要だ、というサールのテーゼの批判的吟味。「オオカミが集団で行う狩猟なんかでは言語なしで社会的役割の割り振りが成立しているわけで、そのへんを出発点にとって「規約」のジェネアロジーみたいなものを考えなおしていけば、言語ぬきの義務論だって構築可能なんじゃないか」、という話をサールが再批判する、という試み。

グループのメンバーはほぼ全員がサール支持で、反サール派のKが孤軍奮闘というか防戦一方、という雰囲気。

お昼。緊急工事でアパートの水道がとまる、とかいう話だったんだが、まったくその気配がない。

夕方になっていきなり止まったりしないだろうか、とそれだけが心配。

午後。「ていねい語ってなに?」という話題から始まって、「お」をつけると丁寧になる言葉ってどんなのだろうか、という話になった。「おなべ」はオーケーでも「おやかん」はきついだろうか、とか。

「国の名前は無理なんだね」、という話になって、「おフランス」だけはいけるんじゃないか、と思わず口にしてしまったのだが、どう考えてもこれは間違いだな。

夕方。サールのセミナー。"What is Language"と題された新著の草稿の検討。

先言語的なレベルで命題的内容をもったintentionalityが成立している、と認めるところから話を始めるとして(この事態が大きな問題をはらむ主張なわけだけれど)、「言語」と呼ばれるわれわれの実践が成立するにはそこにどのような要素を付け加える必要があるのか。

あいかわらずsimple and speedyなストーリーで、概説書か新書でも読んでいる気分。