29日、火曜。

今日も雨。

午前。セミナーの準備でストラウドの草稿を読む。マクファーレンのほうもあるし、火曜日は勉強にならなさそう。

午後。ストラウド。大略、因果性、必然性、価値という三つの要素に関して、形而上学的考察がその非存在を結論づけるときに、それらなしではなりたたないわれわれの日常的な思考が残る、という事実をどう調停すればよいのか。

ただ、ペーパー自体はかなりdialecticな書き方がされていて、ストラウド本人はこういう単純な要約の仕方は嫌うかもしれない。

ヒュームとかカントとか、哲学史への深い関心と取り組み、という点で、バークレーにきてから久しぶりに哲学らしい、というか、わたしにとってなじみのスタイルに久しぶりに出会った感じ。

夕方からMacFarlane。Kaplanの"Demonstrartives"。pure indexicalsとdemonstrativesの区別とか、dorect referenceの話とか。マクファーレンがテキストに解説をつけて、カプランの説明からもれるケースとか反例になるケースを考えながら問題点を積み上げていく、というオーソドックスなスタイル。

マクファーレンの解説がずいぶん丁寧だったので(しゃべりかたとか広講義のスタイルとかが『日本版Summa』のI先生そっくり)、ペーパーも読まずに泥縄で出席したわりにはついていけた感じ。

ただ、ここまで言語学プロパーよりの議論になると、正直「そこから先
」をのぞいてみようという気がまるでしない。

夜。コーヒーメーカーのカラフェを割ってしまったので、代わりを近所のWalgreensまで探しにいく。

「特売」のコーヒーメーカの値段が9ドル99セント。そのとなりにおいてあったスターバックスのコーヒー豆も特売価格が9ドル99セント。

この国の価格体系はやっぱりどこかが狂ってるんじゃないだろうか?