四日、木曜。

休日の木曜日。

午前はゆっくりして、お昼からDoe。

芝生広場の真ん中に浮かんだ、全面大理石の豪華な建物。「白亜の殿堂」という言葉はこういうときに使うんだな。

閲覧室もひろびろとしていて開放感がある。天井なんか、高さ30メートル近くあるんじゃないだろうか?

いかにも「分厚い石の壁」に囲まれた空間で、ちょっとした音がホール中にひびきわたる。うっかりくしゃみをしたら、「はくしょーん♪しょーーん♪しょーーん♪」と二、三秒はこだましていた。

一時間ほどたったころ。前の席に日本人とおぼしきお兄ちゃんが座る。ふと目をやると。「豊天高校居残り隊」と書かれたジャージを着ていた。

「どうせだれにもわからんだろう」とタカをくくっていたんだろう。声はかけずにそっとしておいた。

夕方。来客あり。