17日、木曜。

朝から西宮。

エリオットの「うつろなる人間」の話とパットナムのゼミ。

生徒から、最近の就職活動関係のパンフレットをみせてもらう。強烈というか、背筋が寒くなる。

「本気で仕事に打ち込んでる先輩たちって、とっても素敵ですよ」式文言のオンパレード。(もちろん、「モーレツ社員」的イメージは完全に取り払われていて、もっとスマートなものに置き換えられているのだけれど。)

例えば、

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取引会社の社長と一緒になって/泣いた女性営業マンがいる。

そのまっすぐな気持ちは大切だけれど/あなたには、もっと偉くなってもらわないと困るんです。/とそのお客様が言った。/営業マンにとって/お客様は取引先であり/ときには同氏であり、恩師でもある。

応援したい、元気にしたい、手伝いたい!/そんな正論をぶつけるだけでは/お客様の気持ちは理解できない。/そのことに気づいたとき/彼女は、恥ずかしくて一睡もできなかった。
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この手の類型にうっとりしてしまって、「仕事の中に本当の人生って見つかるものだと思います/仕事を通して本当の自分を作り上げてみたいと思います」などと熱病のように繰り返す学生さんも数多いんだとか。

こういう「仕事ロマン主義願望」の人って、採用担当者の目にはどう映るものなんだろうか。