18日、金曜。

一限AI演習。これまでとは視点を変えて、論理学の側からAIの理論にむけて提起される問題を考えてみよう、というところ。具体的には、ゲーデル不完全性定理がAIの理論にとってどのような含意をもつことになるか、というトピック。

コンピュータが知性において人間を凌駕し、人間の頭脳が無用の長物になってしまったら人間の尊厳はどうなるんだ、というような懸念をめぐるペンローズの引用とかが話題になったのだけれど。

物理的に機械が人間を上回った、という事実に対する否定的な反応として、たとえばラッダイト運動のようなものがあったわけだけれど、これは「人間の尊厳」や「優越」がどうの、というよりは、機械に取られた仕事を労働者の手に取り戻せ、という経済的な問題だったわけだよな。

AIとか、知的機械の進歩に関する不安というものも、実をいえば経済的要因のほうがよほど深刻なものになるんじゃないだろうか。いつの日か、最新のコンピュータシステムが人間のプログラマー以上に優れたプログラムを書くようになったら、プログラマーたちなんてあっというまにお払い箱、ということになってしまうわけだろうし。

尊厳とか優越がどうのより、がっちり不労所得を確保する道筋を考えておくほうが大事なんじゃないか、と思ったり。

夕方から衣笠。ちらほらと内容に関する質問もでるようなる。

朝:トースト。昼:カレー。夜:七栄。