25日、水曜。

昨日から、やたらと騒々しい大量の若者軍団が目につくようになっていたのだが、どうも同じホテルで米軍の新兵たちのオリエンテーションが始まったらしい。

こちらで体力テスト――"physical check up"だといっていたけれど、「健康診断」ではなさそうな気がする――を受けたり、米軍に関する基本情報の授業を受けたりした後、金曜の朝4時(!)の飛行機でジョージアに飛んで、そこでいよいよ"Boot Camp"に突入、というスケジュールなんだそうな。

一緒に話をしていても、馬鹿話をしては無邪気に喜んだりはしゃいだりしているところをみても、みんな高校を卒業したてのごく普通の少年たち。

「目の前にいるこの若者たちが、あと何年か後には戦場で兵士として戦うのだ」と思うと、バークレーの街にたむろしている「いかにも退役軍人」なホームレスの人たちのうつろな目つきや表情が思い出されて、あまりの落差にさすがのわたしもちょっと背筋に冷たいものを感じてしまう。

(関係ないのだけれど、彼らのあいだに何人かモヒカンあたまの連中がいたのだが、これは米軍的に許可されてるんだろうか?)

午後。某大御所(R・S)が講師をするソングライティングの授業があったらしい。ゴスペルにクラシックの作曲手法を持ち込んだ最初の本格派で、ちょっと興味があったので「どうだった?」と聞いてみたら、「とにかくコード進行を練習して、あとは天から何かが降ってくるのを待つのみです」という話がひたすらにくり返されたのだとか。

ほんまかいな、と苦笑しながら聞いていたのだが、どうも「イエ~ス! イエ~ス!! ぼくも/わたしもそう思ってましたあ!!!」というのが大方の生徒の反応で、授業自体は異常なまでの盛り上がりのうちに終了したのだとか。

わたしもそういう授業がやってみたい。

夕方。部屋にこもってばかりもなんだし、フィットネスセンターに出かけて自転車をこぐ。

夜。ホールではなにかやっているらしいのだけれど、そのまま就寝。