27日、日曜。

真冬。

きのう新聞屋さんにもらった某資料を読む。

監修のS先生が書かれているところによれば、かつては4月下旬、9月下旬に凍死者が出ていた土地らしいので、三月にこの気温で驚いていてはいけないんだろう。

今日も引き続き某作業。

丸一日、やりたいことやっても怒られない、というのは喜ぶべきなのか寂しいことなのか。

夜。夕食を作りがてらテレビつけると、震災復興支援とか銘打った歌番組をやっている。

正直、うんざりして五分で切ってしまった。

人が絶望するのは一瞬でこと足りるわけだが、前向きに歩いていこう、もう一度がんばってみよう、と思えるようになるまでにどれだけの時間がかかるものなのか。

たとえば、自分が家族を亡くしてとして、それからたった二週間で、がんばれとかなんとかテレビで歌われて励まされた気持ちになるものなんだろうか。

いつかは上を向いて歩かなきゃいけない、というのはもちろんその通りだと思う。

私自身、決して歌の嫌いな人間ではないし、下向いて歩くしかない人間に音楽が勇気を与えてくれる瞬間がある、音楽に人を救ってくれる力が宿る瞬間がある、というのは骨身にしみてわかってるつもりではあるけれど。

どいつもこいつも、なんで判で押したように決まりきった言葉と歌しか準備してないのか。

偽善でやってるのはみんな知ってるんだから、プロならせめてそこ隠すだけの技術をみせてみろよ、と言いたくなる。

本当にどうしようもないから、「上向け」たってどこみていいのかわからないから、日曜日くらい教会いって歌おう、祈ろう、という人たちが歌ってるのとはどこかが根本的に違ってるとしか思えないんだな。

こういうのがいやだから、私みたいなのはどんどんテレビとはやりの音楽を遠ざけて暮らすようになるんだろう。