8日、土曜。

朝。雨がぱらぱら降った様子。

外の空気も秋の気配。

午前。部屋にこもってストローソン。これだけ細かい(ないしねちっこい)議論をスパっと要約しなさい、というのも難しいもの。

細部は全部すっとばす、くらいでないと書けそうにない。

午後。哲学科のバーベキュー・パーティにでかける。盛況。

ドレイファスと20分ほど一対一で話す。

"Epist[emology]book"と題されたドラフトは、やはりテイラー/ドレイファスの共著なんだということ。(だとすると、"Retrieving Realism"というのはどの原稿のことなんだろう? 聞き忘れた。)

東京にいったころは、テイラーとふたりですごす時間がとれていて、ブランダムとマクダウエルを集中的に読んで議論していたとか。ところが、例のテンプルトン[アワード]の一件やらセキュラリティの本の準備やらで、テイラーのほうが極端に忙しくなって、いまのところあの本は完全にストップしてしまっている状態なのだとか。

ただし、テイラーの本はもうすぐ出版されるだろうし、彼は賞金のおかげでノースウェスタンの授業も休んでいるので、彼のケガがなおったら[ヨーロッパを講演旅行中に骨折したらしい]、バークレーにテイラーを呼んで(!)仕事を再開しようかと思っている、とのこと。

(ついでに、NYUをほぼretire状態のネーゲルバークレーに呼んでくる、という計画も進行中らしい。)

Michael Martinからは、晩年のストローソンの生徒たちにはどんなのがいた、とか、最近のオックスフォードがどんな雰囲気になっているかを聞く。

「マクダウエルは相変わらず英雄」で、「キャンベルの影響力も小さくなって」〔彼はいまバークレーにいる。というか、マーティンと私が話しているすぐとなりでビールを飲んでいた〕、おそらく「次はウィリアムソンの時代になるだろう」ということなんだそうな。

あとは、ドイツからきているポスドクのFさんから、カーネギーメロン時代の彼の研究室にピッツバーグのK君がよくきていた、という話を聞いたり、イタリア出身の院生からシドニーのProbability WorkshopでProf. Y.D.とゆっくり話したよ、という話を聞いたり。

世界なんてせまいもんだ。