21日、土曜。

どんよりと曇り空。

朝から鬱々と採点。よい答案を書いてくる人もいることはいるのだが。

お昼前。一ヶ終了。つぎいってみよう。

「持ち込み可」の試験で、授業中に配布したプリントをそのまま写した答案が(複数)でてくる。

アウト! と宣告してしまいたいところなのだけれど。。。なんというか、もうちょっと仁義をわきまえてもらえないもんだろうか。

いや、この種の手合いに「仁義」まで求めるのは無理な相談だとしても、「授業はでてませんが単位だけください」というのならもうすこし利口にたちまわってしかるべきだろう。(そういう人用の問題もいれてあるわけだから。)

一事が万事。簡単に底が割れることをやってるようでは、社会に出たって通用しっこないですよ。

そういえば、じぶんも小学校のころ「よんだ本そのまま」の「読書感想文」を書いたことがあったな。

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『そのばんおそくゴーシュはじぶんのうちへ帰ってきました。そしてまた水をがぶがぶのみました。それから窓をあけていつかかっこうのとんでいったと思った遠くのそらをながめながら「ああ、かっこう。あのときはすまなかったなあ。おれはおこったんじゃなかったんだ。」といいました。ゴーシュはさいしょいじわるだったけれど、さいごにやさしくなったのでよかったと思いました。』
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というやつ。

レベル的にはその延長上にあたる答案なわけか。

親近感がわいてきたな。

夕方。教養科目の採点は終了。あたまが麻痺してきた感じ。

今度はいわゆる「文学部哲学科」の採点。(少なくとも偏差値上は)同じレベルに属する生徒たちなのだけれど、やっぱり専門になると違うもんだなあ。

きっちり書いてあるものが多くて感心してしまう。(もちろんひどいのもまじってますが。)

こういう気持ちいい答案だと、採点もそれなりに楽しいもの。

苦労して授業したのも無駄ではなかったのだ、大学の教員も悪いもんじゃないな、となんとなく報われた気持ちになってきたり。